会社設立が主力の企業が本格参入
残念ながら、資料では公式サイト、勝手サイトの区分は示されておらず、どこまでビジネスモデルが変化しているのかを読み取ることはできない。
しかし、ことコマースの分野に関しては、勝手サイトでも十分ビジネス展開が可能だ。
単価が低く、月額課金が主流のコンテンツビジネスでは、キャリアの課金システムを利用したほうが有利だが、高額のコマースに関しては、代引きやクレジットカードでの支払いが主流だ。
もちろんキャリアによる課金も利用できたほうが利便性は高まるが、利用できなくてもさほど問題にはならない。
例えば、モバゲータウンを展開するディー・エヌ・エーのオークションサイト「モパオク」は、auでは「auオークション」というキャリアサービスの一環になっているが、ドコモでは公式サイトですらなく、あくまでも勝手サイトの1つである。
そのモパオクも、同社の決算資料などから、業顕が順調に推移していることがうかがえる。
その意味では「勝手サイトだからビジネスにならない」というのは、すでに過去の常識になりつつあるのだ。
2007年に1兆円を超えるケータイ・コンテンツ市場は、今後もさらに伸びていくはずだ。
特に若年層のケータイ利用率の伸びは著しい。
2006年に総務省が発表した世代別Pc利用率の推移(ネットレイティンクス「データクロニクル2006・ファクトシート」より)世帯編』で、インターネットへ接続する手段として、ケータイがPCを上回ったことも、その状況を端的に示している。
2007年に発表された同調査では、再度PCがケータイを逆転しているが、ケータイがインターネット接続手段の重要なデバイスになっていることに、変わりはないだろう。
同様に、民間調査会社のネットレイティングスが発表した調査からも、若年層のPC離れが読み取れる。
このようなユーザーが、大人になってもそのままケータイを使うかというと、少々疑問は残る。
しかし、テレビCMを展開することで20代のユーザーを一気に増やしたモバゲータウンの例を考えると、案外「インターネットはケータイで十分」と考えている層は、厚いのかもしれない。
実際、自分自身の生活を顧みても、休日にわざわざPCを起動することはない。
2ちゃんねるの情報程度であればケータイで十分だし、買い物もケータイならベッドに寝転びながらできる。
これが、仕事でPCを必要としていない人たちなら、なおさら「ケータイだけで十分」と感じるはずだ。
PCを必要としないユーザーが増え続ける限り、ケータイ・ビジネスの裾野は、ますます広がっていくだろう。
そして、そのチャンスは、公式サイト、勝手サイトの両方に、平等に与えられているのだ。
急成長するケータイ広告市場公式サイトは、一般的に「課金」をベースにした収益モデルで運営されている。
月々の使用料は、ケータイの月額料金と一緒に支払えるため、ユーザーの手間もかからない。
しかし、勝手サイトが同じビジネスモデルを採用することは、非常に困難だ。
キャリアの課金を利用できないとなると、料金徴収はクレジットカードや銀行振込に頼らざるをえなくなるからだ。
ユーザーとしても、手間が一気に増えるため、わざわざ料金を支払ってまでサイトを利用したいとは思わないだろう。
同じ有料のサイトなら、より支払いが簡単な公式サイトを選ぶことは、理にかなった行為ともいえる。
このような背景もあり、勝手サイトの多くは、「広告収入」をベースにしたビジネスモデルで運営されている。
本書で紹介している「モバゲータウン」「ゴルゴンゾーラ」「顔ちぇき!」なども、すべて広告モデルだ。
携帯電話での広告クリック経験[パケット定額加入者と非加入音別]広告料金で運営されているということは、当然利用料は無料である。
サイトを利用する側にしてみれば、面倒な支払いの手間がなくなるだけでなく、タダでコンテンツを楽しめるのだから、願ったりかなったりのビジネスモデルといえるだろう。
以前であれば、広告のデータがある分、余計にパケット料金がかかってしまった。
しかし、すでに述べたように、パケット定額制は多くのユーザーに受け入れられている。
パケット料金が一定なら、広告が表示されていても苦にならないことは、『ケータイ白書2007』のデータからも読み取れるはずだ。
広告市場の拡大は、さまざまなデータでも裏付けられている。
2007年に電通総研が発表した『インターネット広告費予測調査結果』によると、2006年のケータイ広告市場は390億円だが、56億円の規模になることが予測されている。
さらに、この調査報告では、2011年のケータイ広告市場を、1284億円と推定しており、ケータイ向け広告が一気に花開く様子がうかがえる。
もちろん、広告は勝手サイトだけに入るわけではないが、「外部リンクが制限されているため、公式サイトから勝手サイトへ誘導するような広告枠を設置することはできません」(ケータイ・コンテンツ関係者)というように、公式サイトでの広告展閲には、厳しい足かせがかけられている。
キャリアが1メニューやEZウエブ、ヤフーケータイなどのポータル上に広告を集めているが、全体に占める割合は、それほど高くはないだろう。
このように考えると、伸びゆく広告市場は、勝手サイトにとって、追い風になっていることは間違いない。
これに加え、ディー・エヌ・エーでケータイビジネスを統括する、ポータル・コマース事業部長、守安功氏は、「この調査には、アフィリエイト広告が入っていないように思います。
実態の規模はもっと大きくなるのではないでしょうか」ケータイのアフイリエイトサービス売上高予測(矢野経済研究所推計)と、広告市場の規模は電通稔研の調査以上に拡大する可能性があることを示唆する。
確かに、電通稔研のデータは、バナーなどを中心とした純広告に加え、アドワーズやオーバーチェアのような、検索連動広告は加算されているが、アフィリエイトのような成果報酬広告がどこに含まれるのか、今ひとつはっきりしていない。
ちなみに、ケータイ向けアフィリエイト広告の市場規模は、矢野経済研究所の『アフィリエイトサービス市場動向に関する調査結果2006年版』によると、2006年度が112・5億円。
2008年度には、245億円規模にまで拡大すると予測されている。
仮にこの予測が当たり、加えて電通総研の予測にアフィリエイトが含まれていないとすると、ケータイ向けの広告市場はかなりの規模に達することになる。
ただし、これらの予測に対しては、業界でも見方が分かれているので、若干の注意が必要だ。
あるケータイ・コンテンツ関係者は、「規模は拡大していくことは確かですが、ちょっと数字が大きすぎるのでは」と疑問を呈する。
複数の関係者への取材から「消費者金融会社の広告出稿量の落ち込み」という実態が浮かび上がるため、この言葉にも信憑性はある。
ご存じのように、消費者金融のいわゆるグレーゾーン金利が認められなくなり、利用者に対する返還を見越して引当金(将来的に予測される支出を会計に折り込むこと)を積み上げた結果、各社の業親は著しく悪化した。
業績悪化に加え、社会的な目も厳しくなり、広告を自粛せざるを得なくなったというのが現状だ。
以前のケータイ向け広告は、主なクライアントが消費者金融会社だったこともあり、ここからの出稿量が低下することは、イコール広告市場の縮小を意味している。
どんな人にも会社設立の登場です。会社設立関連のノウハウを解説します。
会社設立の文章から始めて、徐々に会社設立について分類し長くしていくと良いでしょう。
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